絶品の間人ガニを思う存分食す!
間人(たいざ)ガニって知ってますか?海の京都と呼ばれる 京都府の日本海側の中でも 間人(たいざ)と呼ばれる地域で水揚げされた松葉ガニのことを指します。
冬の漁期に 日本海側で提供される松葉ガニは 大型の漁船で遠方へ漁に出て 獲れたカニは凍らせて 数日後に港に戻ります。一方で 間人漁港の漁船は5隻の小型底引き網船のため近海で操業され 海上で停泊することなく日帰りで漁をしています。港では 生きたままのカニが競り落とされ新鮮なうちに 各施設で お客様に提供されます。
今回は 間人温泉 昭恋館よ志のやにて 絶品のカニ料理を味わいました。その様子を ご紹介していきます。
宿泊したのは昭恋館よ志のや
今回宿泊したのは 港を見下ろす高台にある 昭恋館よ志のや です。こちらの2代目経営者である 福山勝彦氏は 京都府で現代の名工として選ばれた方。間人ガニのフルコースを考案されカニ本来のうま味を引き出す調理法を編み出し その想いを受け継いでいる宿泊施設です。
〒627-0201 京都府京丹後市丹後町間人1297-3 MAP
☎0772-75-2284
玄関前では 生花での お出迎え。こういった1つ1つの おもてなしが 滞在を楽しくしていきます。
開放的なロビーです。こちらでは 品数は少ないですが 厳選された お土産を販売しています。こちらで チェックインを済ませて お部屋へ向かいます。本館であれば エレベータがあり お部屋からは間人の海を眺めることができます。
宿泊したのは 別館和室
本館3階から連絡通路を抜けると別館となります。別館には 一部 階段でしかアクセスできない部屋が あるので 別館利用の際は 事前に確認が必要です。今回は この階段先の お部屋となります。
こちらが別館の お部屋です。別館は本館の裏手にあるので 眺望がやや限定されます。ただ 別館 階段上にある一部の部屋は あの勝新太郎さんが愛用されていたのだとか…一説には 京都の撮影所で姿が見えなくなると こちらの お宿にいるという事も珍しくなかったそうです。冬季はホットカーペットが敷かれているので とても快適です。
施設的に別館は古さを隠せませんが しっかりと手入れはされています。
玄関を入ってすぐの場所に洗面台があります。そして その横の扉は 扉にも書かれていますが…
トイレですね。しっかりと洗浄機能付きのトイレで便座も温かかったです。
夕食は2階へ
というわけで 早速 お楽しみの夕食に…。お食事処は本館2階となっています。テーブルには既にカニが置かれています。そして鍋蓋にもカニが…
そして 箸置きもカニですね。カニづくしの宿といった感じです。ここで一言。
今回は 純粋なお客様ではなく お仕事として お邪魔しています。そのため カニのフルコースではありません。悪しからず…。
カニ以外の お料理を ご紹介していきましょう。こちらは お刺身です。やはり この時期のメインはブリですよね。プリプリです。
あん肝も絶妙な味付け。一杯飲みたくなる味でした。やはり合うのはビールより日本酒でしょうか。
鍋の中を見てみます。この黄金のダシが 現代の名工が生み出した芸術品とも呼ばれる間人ガニのためのダシです。
その黄金のダシへ 具材を投入し かにすきのスタートです。しばらく待って それらを熱々の状態でいただいていきます。そして ある程度食べ終えたところで スタッフの方に声を掛けると…。
ご飯と溶き卵を流し込み 絶品カニ雑炊の完成です。こんな感じでスープを最後の一滴まで残さずいただきます。
名工のダシに さらにカニのうま味がプラスされたカニ雑炊は 満腹のはずの お腹に別腹で染みわたっていきます。ちなみに カニフルコースの場合 かに刺し・茹でがに・かに炭火焼・かにみそスープが出てきます。
食後は 柚子のシャーベットで口の中をさっぱりと…もう満腹です。何も入りません。
あとは寝るだけ
お部屋に入ると ホットカーペットの上に布団が敷かれており 布団の中もホカホカの状態。横になって照明を落とすと フワッと眠りに落ちていきます。
お風呂は男女別の入れ替え制
大浴場は 露天風呂を併設したビードロの湯と 写真の 昭恋の湯の2ヵ所があり 時間帯で男女入れ替え制となっています。昭恋の湯に露天風呂はありませんが 宿の名を冠する風呂だけに こちらは ぜひとも入っておきたい お風呂です。
ただ どちらの お風呂へ行くにも 必ず数段の階段があり バリアフリーとはなっておりません。そちらの点は ご注意ください。
部屋から見える日本海の絶景
お部屋に戻ると 朝日に照らされた日本海が煌めいていました。ビードロの湯 露天風呂からは もっと素晴らしい景色が見えていることでしょう。そろそろ朝食の時間です。
こだわりの朝食
朝食は 前日と同じ2階でいただきます。日本海の朝ならでは イカの刺身があったり 京都らしい湯豆腐があったりと 趣きのある朝食です。
だし巻たまごは 一口 食べるだけで 手間が掛かっていることが わかります。
焼き魚は炭火焼でした。カレイの干物と 手前には 若狭地域や丹後地域の郷土料理 へしこ が登場。へしこ とは さばなどの青魚を塩漬けし その後に糠漬けしたものです。
炭火で香ばしくなった へしこ だけで何杯も ご飯が食べられます。
間人温泉郷 昭恋館 よ志のやの評価(各項目20点満点)
温泉・風呂(17点)昭恋の湯に露天風呂があれば…。ビードロの湯は露天があり景色はいいものの あともう1歩。泉質等は問題なし
部屋・施設(15点)本館なら もう少し点数が高い。別館は古さが目立ち 一部階段利用という部分がマイナスポイント。ただ 清掃等の手入れは行き届いている。
夕食(16点)今回は かにすきプラス2~3品という状況だったが ここでしか食べることのできない味はポイントが高い。これが間人ガニなら満点プラス加点もあり得るかも…。
朝食(17点)派手さはないものの こだわりや郷土の味が しっかりと まとまっている。ご飯は1杯では とても足りない。
サービス・その他(14点)土地柄なのか 一流のサービスというものは無いが 接客に素朴な温かさを感じることができる。
合計(79点)本来の客ではなく ビジネスとして宿泊して この高得点は唯一無二かもしれない。これが本館宿泊で間人ガニのフルコースであった場合10点は評価が変わるだろう。
コストパフォーマンスに優れたはしうど荘も
昭恋館よ志のやから約1kmほど離れた海沿いにある はしうど荘ですが こちらでも 昭恋館よ志のやと 同様の料理を味わうことができます。
〒627-0201 京都府京丹後市丹後町間人632-1 MAP
☎0772-75-2212
お部屋のレベルや 朝食などの質は それなりに落ちますが リーズナブルに間人ガニを味わうことのできる施設です。
旅ログ厳選の宿はこちら
舟屋で人気の伊根の おすすめ