1970年に開催された大阪万博の象徴
この記事を書いている2025年は 大阪の夢洲では 大阪・関西万博が開催されています。その55年前の1970年にも この大阪では万国博覧会が開催されていました。その時に 万博開催の象徴として 今も残されているのが写真の太陽の塔です。
この太陽の塔を生み出したのは 芸術家の岡本太郎氏。この 太陽の塔は ただの芸術作品ではなく 当時の大阪万博のテーマ「人類の進歩と調和」を表現するパビリオンの1つでもあります。
その内部は 万博閉幕後に非公開とされてきましたが 半世紀の時を経て 2018年から一般公開されることになりました。今回は この太陽の塔を巡ってきましたので その様子や おすすめの昼食等についても ご紹介していきます。
太陽の塔を見る際は要事前予約
太陽の塔に入館を希望する場合は 前日までに日時指定予約が必要です。入場時間は10時00分から30分毎に設定されており各回80名までの枠となっています。
〒565-0826 大阪府吹田市千里万博公園
☎0120-1970-89
10:00~17:00 【休館】水曜
大人720円 小中学生380円
※別途 万博記念公園入園料大人210円 小中学生70円が必要です。
基本的に 館内は階段移動となっていますが 車いす・ベビーカー・高齢者等の場合は エレベーターの利用も可能です。エレベーター利用にも利用可能枠(30分枠当たり最大16名まで)があり 申し込み時に利用申請していない場合 当日 使用することはできません。
入館は太陽の塔 背面から
太陽の塔へ入館する場合は 太陽の塔の背面に回り 写真の右手側の階段 または スロープを降りていきます。
太陽の塔にある3つの顔
と 太陽の塔と言えば 表の面だけが 紹介されることが多いですが 裏面にも顔があるのはしっていましたか?太陽の塔には3つの顔があり 意味があるとされています。
表面のお腹部分にあるのが「太陽の顔」で現在を表現しています。頂上の「黄金の顔」は未来を そして背面にある「黒い太陽」は過去を表現しており 「人間の身体、精神のうちには いつでも人類の過去、現在、未来が一体になって輪廻している」と 作者の岡本太郎氏は 考えていたとされています。
いよいよ館内へ
館内に入ると 壁にいくつかのデザインがあります。太陽の塔が現在の形になるまで 何度も そのイメージが修正されている様子が わかります。
地底の太陽ゾーン
まずは 地底の太陽ゾーンへ。かつては 過去・根源の世界を表現しています。様々な 仮面や神像が展示され「呪術は芸術である」という岡本太郎氏の世界観を表現しています。4つ目の顔「地底の太陽」は 当時の万博閉幕後に行方不明となってしまったため 今回の公開に合わせ復元されました。
メイン展示 いのちの樹
地底の太陽ゾーンを抜けると メイン展示 生命の樹 です。高さ41mの生命の樹は 生命による進化の歴史を表現しています。1階部分には アメーバー等の原始生物がいて 上にいくほど 進化をしていきます。この生命の樹には 33種類183体の生き物が展示されています。太陽の塔は1つの生命体とも考えられていて 生命の樹は その血流であるとも考えられています。
通常の写真撮影は この1階部分までは可能ですが これより先は 写真撮影は不可となります。もし この先の撮影を希望する場合は インフォーメーションに申請をして 肩掛けのスマホケースをレンタルする必要があります(1つ500円)。これは スマホ等の落下から展示物を守るための措置で レンタルケースにスマホを格納すると 退館する出るまで スマホを出すことはできません。
階段を少し上ると 太陽虫や クラゲ等のエリアとなります。生命の樹の幹には 三葉虫も見ることができます。
もうしばらく進めていくと アンモナイトやオーム貝等の貝類が登場してきます。そして魚たちが 自由に空間を泳ぎ始めます。
さらに進めて行くと いよいよ恐竜の時代がやってきます。様々な恐竜が この時代を跋扈していた様子を見ることができます。
中でも一番大きいものがプロントサウルスで1970年の開催当時から 頭部周辺を一部修復したものの 一度も この生命の樹から降りてはいないそうです。
当時のまま展示されているゴリラ
かなり上の方まで登ってきました。ここで生命の樹で 枝にまたがっているゴリラがいるのですが…頭が機械になっています。かつての展示では 一部は可動式だったようで ゴリラも その1つ。ほとんどの展示物は 修復をされているのですが あえて ゴリラだけは 当時のまま修復せず展示しているとのこと。55年前そのままの様子です。
ゴリラの背面に回ってきました。ここまで来ると頭部の機械がよく見えます。
そして 我らが人類の登場です。ネアンデルタール人とクロマニヨン人が展示されています。
頭上には 無限の太陽を表現する太陽の空間が広がっています。生命の樹には どのような生き物が未来に登場するのでしょう?
じつは 大阪・関西万博のPASONA NATUREVERSEパビリオンの中にも 生命進化の樹というものがあるのですが 両方を見比べると 太陽の塔の素晴らしさが理解できます。これが55年前の展示ということに驚きます。
太陽の塔の両腕
こちらは 太陽の塔の右腕部分です。こちらには かつて エスカレーターが設置され 地上30mの大屋根へとアクセスすることができました。写真の左側一部が明るくなっていますが 拡大してみると…
鉄骨には 1970年の万博シンボルマークがあったそうで これは 再公開のための修復で見つかったそうです。
反対の左腕側は 非常時の通路として やはり大屋根に続いていたそうです。
太陽の塔 見学ルートの最後に 岡本太郎氏の言葉が書かれていました。
今回は 1日目に 大阪・関西万博。2日目に大阪万博太陽の塔と行きましたが この太陽の塔も 2025年の万博展示に引けを取らないなと感じました。
大阪・関西万博 混雑日の巡り方