渥美半島にある隠れ宿
愛知県渥美半島の伊良湖岬に 知る人ぞ知る隠れ宿があります。そして こちらの宿は2019年5月発売のミシュランガイド愛知・三重・岐阜特別版にて三ツ星相当として紹介をされています。
実は10年前の2012年の年末に宿泊したんですが 今回2022年1月にも宿泊をしましたので 当時と変わった点や逆に変わらない点等をご案内していきます。今回も乗務員として宿泊しているので 当時と同じで本館の「竹」のお部屋に宿泊しています。
〒441-3617 愛知県田原市福江町下地38 MAP
☎0531-32-1155
館内はノスタルジックな雰囲気
昭和元年創業という歴史のある角上楼ですが 本館はノスタルジックな空気が流れていて とても情緒があります。上の写真も特に何かを狙ったわけではなく 何気ない廊下を1枚撮影しただけですが それでも画になります。
今回宿泊したのは「竹」の間
今回 宿泊したのは「竹」のお部屋です。本館の2階にあるお部屋ですが 8畳のお部屋なので こちらのお宿では一番ランクの低いお部屋です。そういえば10年前もこちらのお部屋でした。
下の方が10年前なので テラスが今は無くなった…という感じですね。それと 今は先に布団を敷いておくスタイルになりましたね。これは乗務員だからかもしれませんが…。
こちら角度からの写真で奥の石橋が見えているので10年前と同じ部屋だというのがわかります。ちなみに この坪庭は このお部屋のためだけのものです。
お部屋は床暖房がされていて 当然暖房も完備しているので 1月ではありましたが 特に問題はありませんが まぁそれなりに隙間風はあります。
こちらが お部屋のトイレです。到着時はかなり寒かったですが 写真にも見える通りパネルヒーターもあるので こちらをONにしていれば 寒さはしのげます。
角上楼では全てのお部屋にお風呂が付いています。特に この竹のお部屋以外は露天風呂や半露天風呂や展望風呂が設置されています。
ちなみに 通常はお部屋のお風呂ってあまり利用しませんよね?でも こちらは到着時間に合わせて すでに浴槽に適温のお湯を張っておいてくれているんです。これは入らない手は無いですよ。
こちらが大浴場です。本館とは別棟の「雲上楼」の2階にあります。そうそう こちらの角上楼は 館内にエレベーターはありません。昔ながらの建物なので階段も急階段です。それを承知で宿泊するようにしてください。
で こちらの大浴場ですが それぞれのお部屋に露天風呂等が設置されているので あまり大浴場で他のお客さんと出会うことはありません。
ちなみに角上楼のお湯は温泉ではありません。地下から汲み上げた地下水だそうです。
それでも大きな浴槽でこんな時間を過ごせば…温泉かどうかということは問題ではないでしょう。
再び本館へ戻ります
角上楼には玄関がある「本館」 大浴場がある「雲上楼」 最近リニューアルされ2階建てのメゾネットルーム「翠上楼」の3つの館があって それぞれの館へ行くためには 必ずここを通ることになります。冬は寒いですし 雨天の日も不便ですが それも情緒と思って楽しむ心が持てるような方におすすめの宿です。
夕方までのお楽しみ
写真の暖簾奥は 本館の2階で朝食や夕食の会場となっているお部屋です。
ここで毎日17時15分まではハッピーアワーとして 開放されています。
平日の16時30分頃にお邪魔してみましたけど 誰もいませんでした。
ラウンジでは ソフトドリンクはもちろん赤白のワインやビールサーバーも設置されています。おつまみには軽いスナック類やチョコレートも置いてあります。
今回はビールをいただきました。窓からは何気ない田舎町の風景が広がりますけど この何気なさが ゆったりとした時間を提供してくれます。
いよいよお楽しみの夕食
和味の宿 というだけあって お料理はやっぱ素晴らしいです。ご飯は自分だけの土鍋で炊き込まれています。今回はフグが旬の時期を迎えていることもあって 奥に見える鍋はフグ鍋でした。
ちなみに こちらは茶碗蒸しですが こちらの茶碗蒸しの中にもフグの身が…。
前回宿泊した際には 写真の「渥美牛の石焼き」が出たんですけどね…今回はありませんでした。ただ 他のテーブルを見ると提供されていましたので 乗務員だから外されたってことですね。これは とろけるくらいお肉が美味しかったですよ。
お部屋に戻ると…
10年前に宿泊した時は 夕食が済んでお部屋に戻ると こんなお手紙と天むすがテーブルに置いてありました。それを期待してお部屋に戻ったんですけどね。今回は何も置いてありませんでした。乗務員だったからなのか それともこのサービス自体が無くなってしまったのか…?
寝る前に お部屋のお風呂のスイッチをONにしておきます。そうすると翌朝目覚めた時に お部屋のお風呂で朝風呂が楽しめちゃいます。大浴場だと出かけるのが大変だという方もお部屋のお風呂なら…ですよね?
ぐっすり寝て朝食です
こちらが 朝食です。3段のお重になっていて 食べる時に3つに分けていただきます。卵焼きについては何回でもおかわりが可能です。
ちなみに10年前の朝食はこちら…
シンプルな和の朝食という感じですが手抜きが無いんですよ。卵焼きは今も昔も美味しかったですし 海苔は下がヒーターになっていて 常にパリパリの状況で食べられるようにしてくれてありました。あっ!よく見ると前は食事会場も畳敷きで個室だったんですね。
チェックアウトは11時
朝食は8時からでしたが チェックアウトは11時なので 食後ももう少しゆっくりできます。お部屋でゴロゴロしてみてもいいでしょうし もう1回お風呂に入るのもいいかもしれません。
というわけで とりあえず1階に降りて先に精算を済ませることにしました。チェックアウトの時だとせわしないですからね。写真の左手がフロントです。
フロントで振り返ると後ろにレトロな電話室があったりして…柱をよ~く見てみると あちこちで線を引いてあります。昔 田舎の家に行くと背を計って柱に傷つけたりしましたよね。ちょっとほのぼのしていていい感じでした。
こんな感じで15時にチェックインして翌11時まで約20時間の滞在でしたが 気が付けばあっという間でした。この長時間の滞在をあっという間に感じさせるのは いい宿の証でもあります。周囲にこれといった観光スポットが無いので こちらの宿での滞在くらいしかありませんが それでもわざわざ渥美半島の先端まで行く価値のあるお宿です。
和味(なごみ)の宿 角上楼の評価(各項目20点満点)
温泉・風呂(16点)ここは地下から汲み上げている水の沸かし湯で温泉ではない。が とても雰囲気のいい浴場。温泉にこだわらないのあれば…。
部屋・施設(17点)どの部屋もこだわりがあり また昔からの風情をいい意味で残している。が 半面 館内はバリアフリーが難しく。階段も急で 足腰が悪いのであれば そこを了承の上で…。
夕食(17点)渥美半島の様々な素材を 丁寧な調理で提供してくれる。特に冬の時期に楽しめるフグにはファンも多い。
朝食(16点)かつての朝食に比べると レベルが落ちた感じがしたが…それでも さすが角上楼といった内容や雰囲気。
サービス・その他(19点)サービスについては文句なし。食事会場がハッピーアワーで夕食前まで開放されており 各種飲み物や おつまみ&スイーツも無料で提供されている。スタッフのお客様に対する心遣いを感じる。
合計(85点)到着時間に合わせて 部屋のお風呂が適温に用意されていたサービスは感動もの。寒さに凍えた身体が温まっていく至福の時間。チェックインからチェックアウトまで なるべく長い滞在を推奨する。
旅ログ厳選の宿はこちら
その他の宿泊記はこちら