厳美渓
岩手県一関市の名所「厳美渓(げんびけい)」です。栗駒山から一関市内へと流れ込む磐井川の浸食によって形成されています。荒々しい水しぶきをあげる上流に対して、下流ではゆったりとした深淵が見られるなど、変化に富んだ景色を堪能できて、国の名勝天然記念物に指定されています。
その厳美渓の一角で人の集まっている東屋があります。
厳美渓名物「空飛ぶ郭公だんご」
近づいてみると、このような籠があります。これが厳美渓名物の「空飛ぶ郭公だんご」です。写真の大きい籠の中に小さい籠が見えますか?この小さい籠の中に団子の代金(1箱400円)を入れます。
そして、籠の隣にある木の板にハンマーが付いていますよね。これで木の板をカンカンと叩きます。すると対岸のお店からヒョコッと店員さんが現れ、この籠を引き上げていきます。
しばらくすると…
お店からまた籠が降りてきまして、中を見るとお団子をお茶が入っているんです。このお団子が厳美渓を越えてくるので、「空飛ぶ郭公だんご」と呼ばれています。
それでは団子が飛んでくる様子をご覧ください。
こんな感じでスーッと対岸から郭公だんごが届きます。で、動画をご覧になると最後の部分で団子の下にお茶も届いているのがわかりますか?
このお茶をこぼさずに対岸まで届けるのも、それなりに技術がいりますよね。このお茶ですが、今回1箱の注文で3杯付いてきました。注文数が多くなるとお茶がやかんに入って籠に乗ってきます。
これが郭公だんご(1箱400円)です。味の指定はできず1箱3串であんこ、みたらし、黒ゴマの3本が入っています。団子…というとボール状のものを想像しますが、郭公だんごは写真ではわかりにくいかと思いますが、棒状の団子を切断しているようで、円筒状の団子が1本に5個刺さっています。
食感も団子…というイメージで食べると「んっ?」と思うくらいに柔らかいです。蒸した…という表現の方が感覚としては近いかもしれません。ただ、餡はどれもたっぷりなので、3種類の味を存分に楽しむことができます。
郭公だんご
東屋から厳美渓を挟んだ対岸に店舗もあって、こちらでも郭公だんごを販売していて、店内でいただくことも可能です。
厳美渓に観光する初心者は空飛ぶ団子を購入して喜びますが、ベテランになると、対岸で大喜びするお客さんを眺めながら、こちらの店舗で郭公だんごをいただくようです。
ちなみに、この郭公だんごのネーミングですが、初代創業者の千葉酉吉さんが団子を対岸の観光客に販売できるようにと考案されたもので、この千葉酉吉さんが郭公のモノマネがとても得意で、訪れる観光客に聞かせて非常に喜ばれていたことから、店名が「郭かっこうや」となり、販売されるお団子が「郭公だんご」と呼ばれるようになったそうです。
かっこう屋
〒021-0101 岩手県一関市厳美町滝ノ上211
☎0191-29-2031
9:00~16:00
【定休】なし(冬季(12月~3月)は休業)
郭公だんご 1箱(3串入り)400円
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