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桜花爛漫 ~The Way I Walk~

千代田タクシー観光事業部ブログ

J1川崎フロンターレの「旭日旗」問題を考える。

旭日旗」とは…

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日の丸(日章旗)から旭光が出ているものです。昔は太陽から四方八方に光が飛ぶ様で天気の「晴れ」をイメージさせ、また紅白模様で縁起がいいとして一般的に使用されていました。

それが1870年に大日本帝国陸軍の旗章(軍旗)として採用されます。その約20年後には大日本帝国海軍においても軍旗として採用されることになります。

現在では陸上自衛隊海上自衛隊自衛艦自衛艦旗として掲揚されています。

4月25日の旭日旗問題

先日の4月25日アジアチャンピオンズリーグ(ACL)のグループステージ水原三星(スウォンサムソン)Vs川崎フロンターレにおいて、サポータがスタンドでこの旭日旗を振って応援したことが問題となりました。

これによって川崎フロンターレはFIFAから1年間の執行猶予とはいえ「無観客試合」の処分と合わせて罰金の制裁を受けました。

なぜ旭日旗は問題なのか?

これは第二次世界大戦において、日本陸軍及び日本海軍がそれを使用して東アジア一帯で戦争をしていたことが原因です。

攻め込まれた、また捕虜として扱われた人が、その相手国の軍旗を見ていい思いをするでしょうか?これが本人でなくとも、その子孫たちが、国民がその旗を見てどんな思いをするでしょうか?

相手国の人から見れば祖先や同志を殺された敵国軍の軍旗なのです。

現在の日本サッカー協会の見解では

アジア地域(特に東アジア)との対戦において旭日旗を使用した応援はもちろん、掲揚することも禁止されています。それ以外の試合に関しては基本的にNGですが黙認をしているといったところでしょう。

世界の「常識」において

サッカーに限らずフェアプレーを信条とする競技において、相手が嫌な思いをする非紳士的な行為は厳しく罰せられ、それが時には国際問題に発展することがあります。

東アジアでこの旭日旗が嫌悪感を与えることが確実な場合で、今回のような川崎フロンターレのサポーターが行った行為は制裁の対象となって当然の行為です。

今回のニュースは東アジアの一部地域でしかニュースになりませんでしたが、ナチスの軍旗をヨーロッパの試合で掲揚しようものなら世界的なニュースになって批判の的となることでしょう。

なぜ、旭日旗だったのか?

今回問題になったサポーターはなぜ旭日旗を掲揚したのでしょう?

そこに確固たる信条が存在するのであれば、掲揚する行為自体を否定することはできません。が、それを掲出する「場」をわきまえていないということです。

そもそも、そのスタジアムで旭日旗を掲出する正答な意味や理由はあったのでしょうか?

 

あるはずありません。

 

そもそもFIFAの規定で禁止されているものなのですから。

 

一番の問題は

恐らく、今の日本のサポーターにおいて旭日旗を掲げる一番の理由。それは

 

かっこいいから

 

これしかないでしょう。それもあって川崎フロンターレは「政治的な信条はなかった」としてFIFAに反論しています。

が、それはあまりに平和ボケしすぎて無知だと言うことを自分で主張しているようなものです。

 

旭日旗は現在でも自衛艦の艦旗として掲揚されています。その理由は「かっこいいから」ではなく日本の民間船が日章旗を掲揚しているので、判別がしやすいように使用しています。もちろん、全く違うものを使えばいいじゃないか!という意見もありますが、世界において日本の「軍艦」として認識するのに、一番早い方法が旭日旗なのです。これには海上における早期の事故防止という観点からも利用する意味があると思われています。

 

今回の「かっこいいから」という理由だけで、安易に掲出した旭日旗でクラブは大きな代償と恥を世界にさらすことになりました。掲出したサポーターはそこまでの事態になることを想定できなかったんでしょうか?

そこまでチームに迷惑を掛ける行動を「真のサポーター」と言えるのでしょうか?

 

チームを思う気持ちがあるのならば「かっこいい」という利己的な前に「チームのために」という献身的な気持ちがまず必要かと思います。